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プレイ日記より その3『小さな恋の物語?』

ある日、その子はやってきた。人形のような顔立ち、金色の髪にちょっと古典的なドレスで、見るからに妖しげな男の人と一緒に。話だけは聞いていたのだが、工房にまさか自分と同じくらいの子が来るとは。雇い主・・・フェイトさんは一体何をどう探してきているのだろう、と少しどころではなく思う。
「君が、今度細工で入ってきた子?」
興味本位で聞いてみたら、その子は大きな瞳でこちらをじーっと見つめて・・・そして、悲しそうに目を伏せた。その意味にちょっとしてから気付いて、あわてて自己紹介をする。
「あ、ぼくはミシェルっていうんだけど。」
すると、女の子はこちらをすーっと見上げた。
「はじめまして、私はアクアなのです。パパと一緒にお引越ししてきたのです。」
そうして、ちょん、と古典的な礼をする。よろしく、と釣られて礼を返すと、アクアは辺りをきょろきょろみまわして、またこちらを見上げた。
「・・・ミシェルは何のクリエイターなのですか?」
その瞳があまりに透き通っていて、その顔があんまりかわいくて、つい見惚れてしまう。
「・・・ぼ、僕は執筆・・・だけど・・・」
どもりながら答えると、アクアはちょん、と首を傾げた。
「執筆、・・・・なら、おはなしとか書いたりするのですか?」
「僕は、物語の類はあまり書かない。」
即答。すると、アクアは、・・・ちょっと困ったように首を傾げたあと、またこちらを見上げた。
「じゃあ。じゃあ・・・奥義書とか秘伝書とか書いたりするのですか?」
その瞳に映るのは期待。人を試すとかそう言うのではなく、キラキラとした期待。
「・・・・それは・・・・その・・・別に書けない訳じゃ・・・」
うっかり言ってしまうと、アクアの表情がふわあっと明るくなった。
「書けるのですね。アクア、本物の奥義書をみてみたいです。」
別にアクアは微笑んでるわけでも笑ってるわけでもない。ただ、その嬉しそうな声と、大きな瞳に吸い寄せられるようにして、・・・頷く。
「・・・・・・・・・・・んーと・・・うん、そうだね。・・・・やってみてもいいかもね。」
頬が少し熱い気がした。

・・・アクアに喜んでもらえるみたいなのが・・・書けると良いな。
ただ、それだけ思った。


喜んでもらえたかどうかは当人しかしらない(笑)
対外的には失敗でも、本人にとっては大成功だったりして?
**** 6/28のプレイ日記より。
アクアって可愛いです。で、執筆のとこと細工のとこを同じにしてるので、ミシェルとアクアが同じとこにいるのです。
アクアが工房に入ってすぐ、ミシェルが「おうぎしょ」書いちゃったのみて、うっかり色々妄想してしまったのでした。いや、これはこれでかわいいんじゃないかなあとか!思ったの!お子様クリエイター同士で。
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