TOP
|
前へ
|
次へ
|
管理
WEB拍手ログ
> ぎゅっとしてみた 〜空の軌跡・SO1・SO2〜 > アガットさんとティータの場合(空の軌跡)
アガットさんとティータの場合(空の軌跡)
全く、どこの誰だろうか。未成年に酒を飲ませたバカは。
ぶちぶちとぼやきつつ、アガットは背中に酔っ払いをおぶって廊下を歩いていた。酔っ払いことティータは、すやすやと赤い顔で寝息を立てている。
「・・・・ったく。」
ずり落ちてきたティータを、よいせっと元の位置に戻すと、背中でもぞりとティータが動いた。
「ん?起きたのか?」
「・・・・・む・・・・・・寝てま・・・す。」
コレだから酔っ払いは。
肩越しに様子を見ようとしたところで、首にきゅっとしがみつかれた。
「こら、しめるな。苦しいだろが。」
「・・・・・・・やぁ。・・・えへへ・・・アガットさん・・・だあいすき・・・・」
寝ぼけている。確実に。おまけに酔っ払っている。
「・・・ったく、酒なんか飲むからだ。」
ぼそっと呟く。
「おさけ・・・飲んでないですよ・・・」
意図せず返ってきた返答に、アガットは眉をしかめた。
「なら、そのザマは何だ。」
「・・・・・・わから・・・な・・・」
すよすよと、また寝息が聞こえてきた。アガットはまた一つため息をつく。
「部屋まで行ったら捨てて帰るぞ。」
返事はない。かわりに、また抱きつかれた。
「・・・・・やれやれだぜ。」
アガットは小さくぼやいて、また歩き出したのだった。
このページの先頭へ
|
TOP
|
前へ
|
次へ
|
管理