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ジンさんの場合

「悪いな、ちょっと元に戻してほしいんだが。」
ジンはそう言って歩いてきた。小さくなった、といえば小さくなっているのだが・・・。
「ティータ、回復使えたわよね。」
エステルがティータのほうを振り返る。
「あ、は、はいっ。」
慌ててオーブメントを用意するティータの視線は・・・たまにちらりちらりとジンの方を見ていた。
「ん?どうかしたのか、ティータ。」
ジンが首をかしげる。普段だと、熊が小首を傾げるようでなんとなく微笑ましい動作なのだが、今だと普通に見えるあたりが不思議な感じであった。
「いえ、あの・・・」
ティータはオーブメントをもって、ジンの前に立つ。視線は少し泳いでいるのだが、それはやがてジンの方をまっすぐに捕らえた。
「ジンさんって、小さくなっても私と変わらないくらい身長あるんですね。」
その声から、ジンにもティータの言いたい事ははっきりと判った。自然、顔がほころぶ。
「ああ、なんだ、そういうことか。
 まあ、嬢ちゃんはまだまだこれからだからな。そのうち伸びるさ。」
明るく言って、ティータの頭をぽむ、と叩く。
「うぅ・・・・そうですよね。うん。・・・頑張って牛乳飲みます。」
「ああ、たっぷり食ってたっぷり寝てたっぷり体を動かす!それが一番だ。」
肩を叩くジンに、ティータは気合を入れて頷いた。
「はいっ、頑張ります!」

目標は、大人になってチビスケから卒業する事だ。

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